anecdote2
2007 / 09 / 16 ( Sun ) タブー
今の中学生はゲームみたいだ。 「あっ・・・せんせっ・・・」 掠れた声は決まり文句。 「どうした?」 心配そうな俺の声が俺の耳に届く。 バカな話だ。 「おっ俺・・・変・・・ですか?」 変だよ。 心の中の即答を俺は嗤った。 「どうして?」 でも俺の口は違う言葉を言った。 「・・・だっ・・・あっ・・・」 決まり切ったパターンを踏むのが面倒くさくなった俺は制服の裾を握りしめている中学生の口を塞いだ。 「ん」 男が男に突然、キスをされて逃げないってドウヨ? 毎回、思う。 しがない保険医に喰われる為にやってくる中学生たちは何を考えているのだろう? 「・・・」 ヒマなんだな。 すぐに俺は結論付ける。 全寮制の男子校という特殊な環境だ。 最近は学校付きの若い僧侶が中身を見て倒れてしまうくらい過激な同性愛の漫画も出回っている。 俺のしていることを知ったら、あの清潔そうな僧侶は、どんな顔をするだろう? 「ぁ・・・俺、初めてなのに・・・」 ここ数年の流行り文句を少年は呟いた。 笑い出さないように俺は発達途中の細い体に集中する。 見たり、聞いたりする情報が偏っているから少年たちは決まった反応をする。 幾通りかの決められたパターンから少年たちは外れることはない。 期待したキス。 期待した反応。 俺でなくても子供たちには良いのだ。 性的なモノを読んだ漫画のとおりに実行できれば。 「気持ちいい?」 震える耳元に俺は囁いた。 「いけない子だね」 くすっと笑うと子供は、あっけなく射精した。 バカらしい。 思いながらも俺は少し突き放して、そして少し優しく少年の後始末をしてやる。 ツンデレ? 今、流行っている新しいスタイルらしいが、もしかしたら、もう死語になってるのかもしれない。しかし、今のところ、この全寮制男子校では威力がある。 「あの・・・また来てもいいですか?」 おずおずと上目遣いに訊いてくる中学生の頭を俺はクシャクシャと撫でることで返事をした。 これで俺のオモチャが、また一つ、増えた。 この子は金曜日の放課後か。 覚えておこう。 記憶にしまった途端に携帯メールに着信があった。 キュッと心臓が縮んだ。 「週末は帰ってくるね?」 見なくても分かる。 父からのメールだ。 「迎えに行こうか?」 返事をしない場合の次のメールの文面まで浮かぶ。 俺は先ほどの中学生のように震える指でタバコに火をつけた。 20070913 fin selenight |
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